旭岡中学校 学校給食合同調理場整備工事
「新しい米百俵による人材育成と教育環境の整備」
をスローガンに既存の給食棟内部を解体・改修し
一回り大きい建物を増築し接続する工事を施工工事が計画されました。
施工は、当社と共同で「ダイエー・中元・松井特定共同企業体」を組織し
代表会社は当社が務めさせていただき、主に建築工事を担当させていただきました。
施工期間は 2021年6月より施工を開始。2022年3月末に工事を完了
学校運営中の工事となりました。
給食の中核を担う施設
この施設は長岡市立旭岡中学校の学校給食だけではなく、隣接した学校
豊田小学校、柿小学校の学校給食を調理を行うセントラルキッチン
それぞれ、2022年3月現在の見込みで
旭岡中学校: 400食
豊田小学校: 600食
柿小学校: 100食
合計:1,100食
と大量の調理を行います。市では宅地造成などを鑑み、最大1,500食までの給食調理を可能にした施設を想定して設計をしており、回転する大きな鍋「回転釜」や大きなフライヤーをはじめとした最新鋭の調理設備を備え、その設備の効率のよい配置などがされています。近隣の学校に車で配送、食器を回収し洗浄する施設として、トラックの荷室を接続するピットや高温殺菌保管庫も設置されました。
長岡市の未来のために
長岡市の令和3年度予算発表の内、
「新しい米百俵」による人材育成と教育環境の整備のひとつとして、
「安心・安全で快適な教育環境の整備」として、計画された当事業。
教育のICT化の推進、子どもたちの学ぶ意欲や情報活用能力を育成するという構想の中で計画されてきました。
リンク > 長岡市WEBサイト
子どもたちはできたての温かい給食を。
旭岡中学校の給食は情報提供を実施していらっしゃいます。
リンク > 旭岡中学校 WEBサイト 給食だより
地元の食材を使った郷土料理も生徒さんに好評で、地元長岡で育つ、「食育」でも貢献していらっしゃいます。
現場担当の想い
安全第一の既存施設の解体作業
古い建物の取り壊し工事から開始。アスベストを含有していた建物の解体から始まっています。子どもたちが通学している校舎に接する既存設備の解体には気密養生を行い飛散の防止をして実施。既存の高圧電線やインフラの撤去などの大きな音の発生が予想されるものや、より安全性を考慮する必要性のある工事は子どもたちのいない夏休みの期間中に行わせていただきました。
学校運営中の施工
学校運営中の建設工事が大半となる工事。資材の搬入や機材や工事車両の稼働には、細心の注意を払っています。旭岡中学校の正門を横断することのないよう、隣の豊田小学校の裏口を搬入経路として設定。搬入の時間を通学時間帯を避けて8:30以降にし、車両の出入りのタイミングで音声案内の鳴動と回転灯(パトライト)でのアナウンスを行っています。
躯体強度の追求
1階の天井までの高さは見えない部分も含めると5M。一般的な住宅の天井の高さは2.5M以内ですので、その倍の高さになります。柱と柱の間隔も9.4M。この上には「3トンの受水槽」や「ガスヒートポンプの空調機」などが置かれる予定となっていました。
この重い天井上の装置類を支える躯体には、フィルタを通したクリーンな空気を取り入れ、排気を行う空調ダクトなどが多数通ることになり、床には沢山「穴」開口を設ける必要があります。加えて、この開口の位置を間違えば、設置する装置との位置もずれるため、正確に。もちろん、間違いやミスは許されない施工が必要です。
多数の工事関係者の調整
一般的なビルや建物と大きく異なるのが、多種の専門的な技術者が施工に携わること。厨房機器・衛生装置・専門装置担当・厨房専門の空調・大きな電力装置の工事など、全てが、給排水配管や給排気のダクト出入り口など、建物で計画された設置場所や排水のための床の勾配などときっちり合わせないと、施設が成り立たなくなってしまいます。施工の精度を現場で確認しながら職人さんとの調整を繰り返しています。そうして、出来上がった建物に装置を並べますが、大きい装置の搬入の順番と段取り、高額な装置を順よく納入しテスト稼働させていく日程調整を緻密に行いながらの作業となりました。
設計監理: 株式会社 細貝建築事務所
機会設備: 株式会社 長岡総合設備・
株式会社今井設備管工事
電気設備: 有限会社 山岸電機商会
厨房器具: 藤川調理機 株式会社
ギャラリー
- 所在地
- 新潟県長岡市高畑町883−2
- 構造・規模
- 鉄筋コンクリート2階建て
- 延床面積
- 908.61 ㎡
- 竣工年
- 令和4年3月
- 発注者
- 長岡市